Mac系ブログや動画で、おすすめアプリとしてよく取り上げられるテキストエディタ『 Ulysses』(ユリシーズ)。見た目、操作感はシンプルですが高機能でカスタマイズ性も高く使う人に合わせ各種設定が可能です。
今回は『 Ulysses』(ユリシーズ)を導入したので、操作感のレビューや使い方を記事にしてみました。
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『 Ulysses』(ユリシーズ)とは、
『 Ulysses』(ユリシーズ)は、文書を書くことに特化したような、テキストエディタです。シンプルな見た目で、動作が軽くシンプルゆえにすぐ使いこなせるようになります。
「Word」やMacに標準搭載されている「Pages」のようなワープロソフトではなく、文章素材やhtmlなどのコードをつくるためのソフトです。テキストの管理は階層で管理することができ、複数のテキストのブロックを組み合わせたり編集したりして、「Word」形式や「PDF」などひな形に合わせ書き出しが可能です。また「WordPress」にも対応しているので、書いた文章をそのままブログにも投稿できます。
特徴としては、テキストをグループ化や階層化、文書を小分けで作成し順番を変えてまとめて出力など、文章作成に特化しつつも編集や管理がしやすいです。文書のセーブ、バックアップは自動で行われます。作成した文章は、必要なグループ、シートを選択して書類形式(Word、テキスト、PDF形式)を選択して書き出せます。またブログで使われている「WordPress」にも直接投稿が可能です。
見出し、小見出しや表組みコードなど区別は、文章中に記号を入れることよって設定できるため、キーボードのみで作業が可能で、キーボードから手を放すことなく作業できます。
使い方によってはメモ、重要なメールの保存、小説等の長文、ブログの記事などなど文章の作成から文書などの保存場所など幅広く使えるはずです。
残念なことにこのソフトウェアはMac、iPhone、iPad版のみでWindows版はありません。※ 保存は自動セーブで、iCloud等に保存できます。iCloudの場合は他のMacやiPhone、iPadに内容を共有できます。
『 Ulysses』(ユリシーズ)は「AppStore」で購入可能です。ただし試用期間後はサブスク(年間5,400円 2023年3月時点)が必要です。結構高額な部類ですが、仕事や日常で文書を書く方であれば手放せなくなりますよ。
※Windows版は『 Ulysses』同名で見た目も同じソフトウェアがありましたが、開発会社がWindows版は別の開発会社のもの。(現在は別名で販売しているようです)
前はWordや他のテキストエディタからUlysses
ブログ記事作成やちょっと長文の文書を書く場合は、アウトライン機能を使うためにWordを使っていましたが、新規やいったん中断してから再開した場合の表示設定を使い方に合わせて、毎回設定を直さないといけない感じが面倒くさかったですね。使っていたのは「アウトライン機能」、「OneDrive」の共有、文字ユレや校正機能ぐらいですね。
アウトライン機能について
私の場合、長文を書く場合は「アウトライン」機能を使っています。先に小見出しを作って構成を考えて文章を書いていく感じです。アウトライン表示は「見出し」を設定すれば見出しのみ別窓で表示できます。(クリックでその見出しに移動)またグループ化しその下にシートを作り「見出し+本文」の形にすることで同様の使い方ができます。(使い方のところで解説します)
テキストの共有
テキストの共有はiCloudを使うことで、他のMac、iPhone、iPadで共有することができます。Windowsの場合はWindows版が存在しないので、別形式のファイルでWindowsに持っていって開く必要があります。
文字校正
ワープロソフトにありがちな校正機能(繰り返し、ユレ、スペルチェック)等はないです。その辺の機能を使いたい場合は、一度Wordなどの形式に出力してチェックするしかないですね。
環境設定について
入力環境を使いやすくするために環境設定をします。メニュー「Ulysses」→「設定」から行います。
一般
システムフォント 表示フォントを設定します。デフォルトはシステムで使われているフォントです。フォントはインストールされているものなら好きなものに変更できます。
行の高さ 行間(行送り)幅を設定します。数字が高くなると行の幅が広がります。自分が読みやすい書きやすい幅に設定します。
段落の高さ 段落の高さ(段落から次の段落までの幅)の設定をします。「1」で約1文字分の空きが段落と段落の間に空きができます。
1行目のインデント 段落1行目の頭を下げます。「1」で1文字分さげます。(日本語の場合は1文字分以上下がってしまいます。フォント問題?)
1行の文字数 表示上の1行あたりの文字数を設定します。
イメージのプレビュー イメージ画像をを文章中にドラッグすることで、イメージ画像を表示することができますが、その場合の画像の大きさ(最大の高さ)を設定します。「フルカラー」チェックでカラーの画像を表示できます。
挿入ポイント文章中のカーソルを、MacかiPhoneやiPodなどのiOSの形に変えます。(デフォルトは細い白縦線、中太の青線)
サイドバー
表示サイドバーに各項目の表示・非表示をします。チェックしたものが表示されます。→プロジェクト、iCloud、このMac内、外部フォルダ、はじめに
マークアップ
「見出し」や「小見出し」「強調」「コード」などテキスト上に割り振られた属性にスタイル、色などを設定します。テーマをダウンロードして設定することもできます。
バックアップ
バックアップを有効にすることができます。
プライバシー
Ulyssesにパスワードをかけます。
アクティベーション
サブスクの有効化、購読中の確認ができます。
スタイル
Word、PDFなどに書き出し時のスタイルを設定されます。
個人的には入力時の見た目を変更可能になっているのが、購入するきっかけになっています。
シートやグループ化を使って文章管理
Ulyssesの特徴として、文章を小分けにした「シート」を「グループ」化して階層化したり同じ内容でまとめたりできます。シートの順番を変えたりしながら一つのドキュメントとして書き出すことが出来ます。また定型文であれば定型文を素材として他の文章に組み込むことも可能です。
たとえばブログのようなものであれば、小見出し+本文でシートを作ってけば、小見出し単位でシートを作っておけば、投稿前に入れ替え等の編集が可能になります。
見た目的にはMacOSに標準でついてくる「メモ」や、メモアプリの「Evernote」のような感じです。左から「グループ」などの階層→選択した「グループ」化されている「シート」→「シート」に保存されている文章になっています。文章を作成する場合はシートのみ表示させることも可能です。またグループ自体の階層化も可能です。
新規シート テキスト部分であるシートを作成します。「ファイル」→「新規シート」またはグループの上アイコンクリックでシートを作成できます。
新規素材シート グループ内に含めても、「文字カウント」や「書き出し」に反映されません。グループ内のメモ書きや一時保存的なものに使います。「ファイル」→「新規素材シート」から作成します。
新規グループ シートがグループにぶら下がる形でまとめます。同じ内容のもの関連性あるものをまとめておけば便利です。グループ自体をドラッグすることで、階層化できます。「ファイル」→「新規グループ」で作成できます。
新規フィルタ フィルタはシートや条件にあったものを表示します。条件ごとによく使うフィルタを作っておくことで、シートやグループに素早くアクセスできます。「ファイル」→「新規フィルタ」で作成できます。
新規プロジェクト 目標や文字数、締め切りが設定できます。シートやグループの設定はそのまま同じように設定できます。
マークアップで見出しやコードなどの設定が楽々
特定の半角記号を行頭や文書中に入力することで、見出しの指定や強調、表、コードなどを設定することが出来ます。文章入力中でも、キーボードから手を放さずに設定が出来るので、非常に入力が楽になります。
マークアップした部分は「設定」の「マークアップ」で設定されたスタイル・色などで表示されます。
マークアップしたものは、書き出し地にファイルのひな形やフォーマットに反映されます。
マークアップで使う記号はたくさんあります。覚えきれないものやキーボードによって入力が面倒くさいものは、入力ソフトで単語登録をしておけば便利です。マークアップは「⌘+9」でリストを表示可能です。
表示をカスタマイズして、より入力環境
表示を切り替えて、文書を書きやすくしたり、集中して入力できるように切り替えることが出来ます。表示の切り替えは、上のメニューの「表示」から切り替えることが出来ます。デフォルトでショートカットが割り振られているので、覚えておけば便利に活用することができます。
ライブラリ(⌘+1)一番左のグループや階層を表示・非表示させます。
シート(⌘ +2)シートの表示・非表示させます。
エディタのみ(⌘3+)エディタのみ表示させます。
第2のエディタ(⌘ + option +3) 第2のエディタは現在開いているエディタの他にもう一つエディタを開きます。エディタを2つ並べることで、両方同時に編集や別のシートを参照しながら編集、書き込みができます。上下・左右に並べることができます。
ダッシュボードエディタの右側に、文章情報(文字数・単語数等)やアウトライン情報などを表示させることが出来ます。表示させたい内容は選択できます。
クイック書き出し(⌘ +6)エディタ内の文章をファイルや、インストールされているソフトウェアに書き出すことができます。たとえばエディタ内の文章を、ファイルを作らずに、直接ソフトウェアを開き、ファイルにテキストをペーストすることができます。
統計情報(⌘ +7)シートまたはグループ化されたシートの情報を表示させます。
ナビゲーション(⌘ +8)選択されたシートやグループの見出し部分を表示します。ナビゲーション内の見出しをクリックでその位置にジャンプします。
マークアップ(⌘ +9)マークアップのリストを表示されます。クリックでシート内に入力されます。
タイプライターモード(⌘+option+T)カーソルのある「行」、「文」、「段落」をハイライトします。他の行はグレーになるので、文書を書いている部分のみに集中することができます。また「固定スクロール」で上中下で固定できるので、目線の位置を動かすことなく入力が出来ます。
拡大縮小表示文字の拡大縮小ができます。(表示の拡大縮小で、書き出し時の文字は拡大縮小ではありません)
マークアッパー文章(または文章の一部)を選択した場合に、フッター(常に表示・自動・オフができます)にマークアップを表示します。
段落表示段落数を右側に表示します。
カウンター表示ダッシュボードを開いていない状態で右上に単語数を表示します。クリックで文字数等の情報を表示します。
アピアランス配色を「システムの設定」「明るい」「暗い」の変更が出来ます。
テーマ ウインドウの「明るい」「暗い」の変更が出来ます。
ページモードページ区切りの表示をします。
エディターフォーカスエディタのみの表示にします。
シートプレビューエディタの左に表示されるシートの、内容の行数を設定します。
フルスクリーンにする(fn+F)ウインドウをフルスクリーンにする。
テキストの書き出し
WordやPDF、html、WordPressなどに書き出しは「ファイル」→「書き出す…」(⌘+shift+P)で、表示されたダイアログ上部から形式を選択して書き出します。WordPressの場合は「ファイル」→「投稿…」から。(一応「書き出す…」からでも投稿を選べばWordPressに投稿できます)
Word、PDF等のドキュメントに書き出す
ドキュメント形式、PDFなどのファイルに書き出す場合は、「設定」→「スタイル」で選択されているものをひな形にして、ファイルを出力されます。
右上の「書き出す」のところからソフトウェアを選択して、書き出すとソフトウェアを立ち上げて新規ファイルに貼り付けられる形で書き出されます。
ソフトウェアにテキスト形式で書き出す場合は、文字コードが古いものや旧OSのものが選択されていると文字化けします。
WordPress(ブログ)の投稿
ブログへ投稿も出来ます。「投稿」を選択し、「WordPress」を選択→URLを入力してサインインします。
※初めて接続する場合はソフトウェアの認証が必要です。
次にアイキャッチの画像やタグの設定等をします。ここはすべて入力しなくても、あとでweb上でも設定が可能です。(ブラウザは別途、選択出来ないので、ブログを投稿するブラウザは「既定のブラウザ」に設定する必要があります。「既定のブラウザ」の設定はブラウザ自体の設定で行います。
まとめ
今回はMac用テキストエディタ・Ulysses(ユリシーズ)の使い方・レビューを記事にしてみました。
紹介のところで書きましたが、試用期間を過ぎて使い続けるのであれば、年間の料金がかかってきます。料金は少し高めなのでその辺が元が取れるかってところだと思いますね。
動作は軽く思いついたら、すぐに文章を書くことができ、見出し、表組み、コードなどキーボードの操作だけで設定可能で、キーボードから手を離すことなく集中して文章を書くことが出来ます。テキストはシート単位で保存され、組み換えや複数選択して各形式にファイルとして書き出すことが出来ます。またソフトウェアを指定してファイルをかえさず書き出しも可能。ブログ方面に関しては、ブラウザを使わずに直接投稿が可能です。
つくった文章は、Ulysses内に保存され、項目ごとにグループ化、階層化することができて作成したテキストを効率的に管理できます。ファイルのバックアップ、バージョン保存も可能で、不意なトラブルや少し前から書き直したい場合になどもOK。
データはiCloudに保存しておけば、Mac、iPhone、iPadで共有可能です。ただ残念なことにUlyssesはMac・iPhone・iPad版のみでWindows版やAndroid版はありません(2023年3月現在)
文章をたくさん書く人。大量のテキストファイルの管理する人。ブログの記事作成など、文章をたくさん扱う人や、文章を書く人にはとてもいいソフトだと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。